一般社団法人反貧困ネットワーク
「杉並から差別をなくす会」や「つくろい東京ファンド」をはじめとする住民グループ、および「反貧困ネットワーク」を含む支援7団体は、本年6月に予定されている東京都・杉並区長選挙および区議会議員補欠選挙に向け、連名で杉並区および区選挙管理委員会に対して申し入れを行いました。
近年、選挙戦の場を悪用した外国人や性的少数者(LGBTQ)らに対するヘイトスピーチや差別扇動、事実に基づかないフェイクニュースの拡散が深刻な社会問題となっています。これらは公正な選挙を阻害するだけでなく、地域に生きる人々の尊厳を深く傷つけ、生活の安全を脅かす看過できない事態です。
私たちは申し入れ書の提出後、岸本さとこ杉並区長と直接面談する機会をいただき、生活困窮支援の現場における外国人や社会的マイノリティが置かれた窮状を直接お伝えしました。差別と排除を許さない姿勢を明確にされている岸本区政に対し、私たちは当事者の命と人権を守るための実効性ある対策を強く期待するものです。
私たちは、民主主義の根幹である選挙の執行にあたり、以下の4項目を厳格に履行するよう、強く要請いたします。
【要請項目】
(1)一切の差別的言動は許されないことの周知徹底 ヘイトスピーチ解消法、東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例、法務省人権擁護局通知、国連外国人排斥根絶のためのガイドライン、ならびに杉並区の関係条例の趣旨を踏まえ、区ウェブサイト、SNS、区内各所の掲示板等を用いて、ヘイトスピーチなど一切の差別的言動が許されないものであることを広く周知徹底してください。
(2)各立候補者への法・条例等の周知と強い指導 上記(1)に掲げた法・条例等および関連資料をすべての立候補者に配布・周知し、選挙運動における差別的言動の根絶を徹底させてください。これに違反する選挙公報や選挙ポスター等が確認された場合は、毅然とした強い指導を求めます。
(3)違反言動の現場確認・記録と関係機関への通知 法・条例等に違反する言動を認知した場合は、速やかに現場を確認し、その記録を行ってください。「ヘイトスピーチ解消法」違反を認知した場合は法務省へ、「東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例」違反を認知した場合は東京都人権部へ、それぞれ遅滞なく通知することを求めます。
(4)インターネット等における虚偽情報・フェイクニュースへの対策 ヘイトスピーチ等の差別は、しばしば虚偽や真偽不明の情報(フェイクニュース)とともに流布されます。インターネット上等でこうした情報が拡散されていることを認知した際は、区の関係部局や法務省等と連携して速やかに調査・協議を行い、著しく虚偽である場合や根拠が不明である場合は、その結果を公表・警告するなど、公正な選挙活動が担保されるよう指導してください。
誰一人として排除されない地域社会の実現と、人権が尊重される公正な選挙の執行に向け、私たちはこれからも声を上げ、現場からの取り組みを続けてまいります。
以上
