9月17日(木)反貧困TV「カリフォルニアの移民労働政策に学ぶ」を開催します

職場で賃金を踏み倒された。危険な現場に立たされた。暴力を受けた。それでも声を上げられない人たちがいます。日本では警察と入管の協力関係が強固で、場合によっては労働基準監督署までがそこに連なります。訴え出ることが自分の在留資格を危うくするのなら、被害を訴えるという選択肢は最初から存在しないのと同じです。

アメリカには「Sanctuary City(サンクチュアリ・シティ)」——直訳すれば「聖域都市」、意訳して「安全地帯都市」と呼ばれる政策があります。地方が所管する警察が、連邦が所管する移民取り締まり機関とあえて連携しない。地方行政のサービスを利用する際に、居住の証明を超える身分証明をあえて求めない。そうした一つひとつの選択の積み重ねです。

これによって、外国籍の人が入管による取り締まりを恐れることなく、犯罪を目撃したときに通報し、警察の捜査に協力し、法廷で証言することができるようになります。警察機構と移民コミュニティの間に信頼関係が築かれることで、凶悪犯罪の取り締まりがかえって容易になる——それがこの政策のねらいです。

労働の場面でも同じことが起きます。搾取的な労働環境や強制労働を、当事者自身が訴えられないままでいると、問題はどんどん見えなくされ、搾取は常態化していきます。それは業界全体の労働安全衛生の基準を引き下げることになり、結局はその国で働く市民の労働環境をも圧迫していく。移民労働者の権利を守ることは、そこで働くすべての人の足元を守ることでもあるのです。

反差別の観点も重要です。アルバイトの面接で、ある人には履歴書だけでよいのに、ある人には在留資格の提示を求める。それは見た目による差別にほかなりません。ただ、「安全地帯都市」の政策には、こうした肌の色や外見による差別の禁止を、具体的な条例に落とし込んだだけ、というケースも少なくないといいます。

今回の反貧困TVでは、米国コーネル大学大学院在学時からACORNをはじめとする低所得者層の社会運動に関わってこられた田中滋さん(アジア太平洋資料センター〈PARC〉事務局長)をお迎えし、カリフォルニアをはじめとする移民労働政策の実際をうかがいます。日本の私たちの現場から、何を学び、何を要求していけるのか。ぜひご一緒に考えてください。

出演者

田中 滋(たなか・しげる)/特定非営利活動法人アジア太平洋資料センター(PARC)事務局長

米国コーネル大学大学院在学時からACORN(Association of Community Organizations for Reform Now)をはじめとする米国における低所得者層を支援する社会運動に関わる。帰国後は環境NGO A SEED JAPAN事務局を経て現職。社会的連帯経済を推進する大陸間ネットワーク(RIPESS)やアジア太平洋調査ネットワーク(APRN)など国際的なNGOネットワークの理事として多様な社会運動と行動をともにする。

瀬戸 大作(せと・だいさく)/一般社団法人反貧困ネットワーク 事務局長

1962年神奈川県生まれ。パルシステム生活協同組合連合会職員として、神奈川ゆめコープ事業本部長、連合会事業部長などを歴任。この間、福島原発被害者の救済を求める全国運動「避難の協同センター」の事務局を担う。2020年には「反貧困ネットワーク」の事務局長として、「新型コロナ災害緊急アクション」を立ち上げる。

開催概要

  • タイトル:カリフォルニアの移民労働政策に学ぶ
  • 日時:2026年9月17日(木)19:00〜20:30
  • ゲスト:田中滋さん(特定非営利活動法人アジア太平洋資料センター〈PARC〉事務局長)
  • MC・進行:瀬戸大作(一般社団法人反貧困ネットワーク 事務局長)
  • 参加方法:会場参加/YouTube同時配信
  • 会場:東京DEW 会議室A(東京都新宿区西早稲田2-4-7)
  • 参加費:無料
  • 主催:一般社団法人反貧困ネットワーク

本企画は当法人サポートセンターが入居する複合拠点「東京DEW」会議室Aから配信します。先着順で会場観覧の申込みを受け付けます。希望される方はお早めにお申し込みください。

YouTubeにて同時配信いたします。

▶ 申込みページ:https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScufG25lW0S72wCxZGmVcXhzWC9oTMPD7R59xGl4ZFp_ep-3g/viewform?usp=dialog

▶ YouTubeチャンネル「反貧困TV / 反貧困ネットワーク」 https://www.youtube.com/channel/UCGK5TRP8558rwVtD8lMr-3g