名古屋入管に収容され、自身の体調不良を訴え続けても適切な医療措置を受けられなかったウィシュマさんが亡くなってから今日で2年。参議院議員会館講堂とオンラインで開催された緊急院内集会「人の命を危うくする、入管法改悪はもうやめてください!」には、150名の対面会場参加者と320名のオンライン参加者のあわせて470名が参加、反貧困ネットワークも協力団体として参加、連帯発言もさせていただきました。
●反貧困ネットワークでは14世帯26名の外国籍の難民や困窮状態にある仲間ががシェルターや家賃直接払いで暮らしている。他にも2000名を超える生活費や家賃と医療費支援もおこない「生き続ける」サポートをおこなっていて既に8千万を超える支援となっている事を報告しました、特に仮放免の外国人は、就労を禁止されており、公的支援からも排除されています。当然の帰結として、その日食べるものに事欠くだけでなく、住宅を失う人が急増しています。国民健康保険に加入できないため、医療費が払えず、病院に行くこともできず、命の危険にさらされている人たちが数多くいます。何らかの個人に起因する理由で生存権が行使できないのではありません。そもそも行使すべき権利そのものが、国家の悪意によって否定されているのです。
●今日は外国人担当の原さん、先月に就労可能となったミョーチョーチョーさんと一緒に登壇しました。ミョーさんは反貧困ネットワークの職員に採用、これからは働く仲間です。ミョーさんは昨日も既に日本国籍の困窮状態にある仲間が住むシェルターに一軒一軒訪問して声かけしていた。「助けられたから今度は助ける事もやりたい」難民移民雑技団のコーディネーターとしても活躍してもらいます。
●「支援者も一緒になって、当事者と闘っていく。制約されている状況の中でも、ともに時間を過ごす、少しでも楽しい時間も作っていきたい。シェルターの仲間が強制送還されるようなことがあってはならない。共助ではなく、戦うことで権利を勝ちとっていきたい。」反貧困ネットワークの活動理念を宣言させてもらった。
●反貧困ネットワークが主催する仮放免高校生奨学金プロジェクトの学生チューターで、日本生まれのガーナ人大学生のNMさんの訴え「私は日本生まれ日本育ちのガーナ人です。生まれた時から2021年まで在留資格がなく、そのうち11年間は仮放免でした。父は何も悪いことをしていないのに突然収容されました。入管では、母が両手両足に手錠をつけられ気絶している光景も見た。衝撃を受けた。今でも鮮明に覚えている。在留資格がないことで、将来の夢を諦めたり、親子が離れ離れになるということを痛感してきた。」
●支援している仲間やシェルターの仲間の多くが「送還忌避者」、の難民申請者、あるいは日本に生活の基盤があるがゆえに、出身国に帰ることができず、仮放免許可を得て地域社会で生活する人たちです。日本で生まれ育ち、日本の公立学校で教育を受け、すでに成人の年齢を超えた人も少なくありません。「迫害を恐れ、母国に帰れない人」も多くいます。法案が通れば強制送還されかねず、そうなれば命が危ない。
最後の挨拶で移住連の鳥井さんが激を飛ばした。「審議が始まるなら、また国会前に広場を作りましょう。声を上げられない人の声も伝えられるような広場を作りたい。人権が守られる社会を作るために改悪案に”No”を。」
●私たちはこれからも「送還忌避者」を支援し続けます。そして、入管法改定案を廃案に追い込み、「送還忌避者」に在留資格を認めることを強く求めます。