前日の「0507入管法改悪反対杉並デモ」に続いて、言いだしっぺのイベントが地元練馬で開催された。

●3月のさようなら原発集会の会場で練馬の平和人権運動や野党統一選挙のリーダー役の尊敬する柏木美恵子さんに「都内の反貧困ネットワークのシェルターに在日ミヤンマー、ロヒンギャ難民のミョーさんがいる。難民資格が得られず入管法改悪されたら強制送還の可能性がある。同じ区民がミョーさんの話を聴いて連帯してほしい」と懇願した。柏木さんや松井奈穂さん、林立彦さんらは「東京・地域ネットワーク」で2月8日に池袋で「ミャンマーのことを知ろう歴史と現在」を開催していた。ミャンマーの現在やロヒンギャ難民の置かれている状況を学ぶことだけでなく、入管法改悪の緊迫した状況化で企画内容を再編成しての開催。会場は120名の満杯で大成功だった。

●第一部「ロヒンギャ難民の歴史的経緯といま」

上智大学名誉教授根本敬先生の解説と久保田徹さんによるロヒンギャ問題にスポットライトを当てたドキュメンタリーの視聴とコメント、実は久保田さんは2020年新型コロナ災害の緊急事態宣言から秋まで、コロナ禍の東京で、社会の片隅に生きる人々の小さな歌声(リトルネロ)に耳を澄ませたNHKBS1で私も出演している「東京リトルネロ」の共同制作者、私がコロナで仕事を失いネットカフェも追い出された困窮者たちへ駆けつける姿が取り上げられている。「貧困は優しくない社会の結果だ」久保田さんはこの映像で自由に移動もできない「仮放免」のクルド人もとりあげていた。「私達は終わらないロックダウンの中にいる」2022年7月30日に、ミャンマーのヤンゴンで久保田さんは拘束された。4か月後に釈放され羽田空港でインタビュー映像が流れた。久保田さんの横にミョーさんがいた。ミョーさんは久保田さん拘束後に外務省前をはじめとする街頭に立って彼の無事な解放を訴え続けていた。根本先生の解説では「世界で最も迫害された少数民族」ミャンマー国民がロヒンギャを差別する理由には3つあると聞いた。ひとつは彼らがイスラームを信仰する集団だから、もうひとつはロヒンギャに対する人種差別意識、最後は、ロヒンギャは「民族」ではなく、ベンガルからの(不法)移民集団」でしかないとみていること、久保田さんは、ロヒンギャをはじめとする少数民族に対しての弾圧は今なお続き、空爆や焼き討ちなど、深刻な人権侵害が行われている現実を映像で告発してきた。

●第2部は「2023入管法の改悪がもたらすもの」私が進行役、反貧困ネットワークの仮放免者を中心とした生活困窮者支援の立場からの報告を交えた。

①ミャンマーの少数民族ロヒンギャのミョーチョーチョーさん、現在は反貧困ネットワークの職員、しかし現在も難民として認められていない。2006年8月にミャンマーから自らの民主化運動で命が危ない、家族が危ないと日本に逃げてきたが、その時から難民申請をして、現在も難民として認められていない。人間として認めてくれない。3回目の難民申請をしたが、2ヶ月前に却下された。政府・入管は、3回目の難民申請でも強制送還できるような法律を出している。何も罪のない人に手錠をかけて、本当に先の見えない人生に追いやる。強制送還され、祖国で死ぬなら自分の刀で自分の命を落とす(自殺する)

②仮放免者等の在留資格を求める日本人配偶者の会からなおみさんが報告、以前からなおみさんとパートナーのナビンさんの事を知っていた。3月6日の週刊金曜日と先々週のレイバーネットを見て「ナビンさんの体調が本当に悪く部屋に引きこもっている」と聞いて心配していた。「仮放免の私は働くことが許されません。お金がなく、ジュース1本買うのもなおみに頼るしかない。移動の自由もなく、入管の許可なしに暮らしている埼玉から東京に行くこともできない。私は今43歳。このままおじいさんになるまでこの状態が続くのは辛いです」今日の私にできることは司会進行のなかでなおみさん、ナビンさんの事を知ってほしいと、、、週刊金曜日をネットで読んでほしい、そして5月20日の難民・移民フェスにスリランカ料理を振る舞うので会いにきてほしい、みんなで応援してほしい!

③最後は杉山聖子さん、BONDや入管収容者問題を考えるソーシャルワーカーネットワークで活動している。品川にある東京入管や、茨城県牛久入管での面会活動を5年以上も続けている。入管法改悪法案審議の状況を入管に収容されている仲間も心配している。コロナ収束との事で入管収容人数が再び増加、多人数部屋となって劣悪な環境に置かれているなど、私が知らない現状が報告された。

この報告を書いている5月9日に入管法改悪法案が衆議院本会議で可決された。可決された時間に私は議員会館前で聞いた。与党は5月25日頃に参議院法務委員会に可決させたいという。私たちが言いたいことは、ただ一つ「仲間を殺すな!」

(写真は川島進さんより)