声明ー入管改悪法 廃案 まで私たちはあきらめない。仲間を殺すな。
―移民・難民のいのちにかかわる問題を多数決で決めないでください ー

私たちが強く反対を表明し、抗議を続けてきた入管法改定案が 、審議の過程で明らかになった入管制度の人権侵害の問題を解決することなく、 参議院本会議で 「賛成多数」で 可決され、 2023年 6月 9日に、成立しました。 難民なんていないと恣意的で偏った難民審査、送還忌避者を犯罪者(予備軍)が多いとでっち上げ、人権より国益(治安)と叫び、子どもの在留資格を取引材料に使い、 その過程で、 立法事実を根本的に覆す事実がどんどん明らかになりました。 審議に耐えないと踏んだからこそ採決を急 ぎ、 人のいのち にかかわる問題が多数決の論理 に委ねられたことに対して、生活困窮者を支援してきた私たちは、強く抗議し
ます。
私たちは、国籍に関わらず!在留資格に関わらず!日本人でも、ナニジンでも、ここ(日本)に生きている人として、貧困状態に置かないことを目標に活動してきました。今回の法律が成立したことで強制送還 を促進する 対象とされる 「送還忌避者」を支援してきました。
送還忌避者 」は、マイノリティである外国人のなかでも、さらにマイノリティです。多数決の論理で決められてしまったら、永遠に「勝てない」のです。
在留資格をはく奪され、就労が認められず、健康保険にも加入できないために病院に行くこともできない。 日本で 基本的人権すら 奪われ ても、 ルーツのある国 に送還されることを拒否するのは、生きるための必死の抵抗です。
人が「生きる」とは、 いのちが守られていることはもちろんですが、それだけではなく 人間関係のなかで社会的に存在し、 社会のなかで みずからの意見を表明し、聴いてもらえて 、政治的に存在することを意味します。 命の危険がある国で生きられないのはもちろんですが、社会的・政治的に存在が認められず、居場所が ない国でも、人は生 きられないのです。
国家がどれだけ排除を試みようとも、「送還忌避者」は、日本の市民社会にしっかり包摂され、すでに欠かせないメンバーとして政治的、社会的に存在し、生きているのです。
参議院に審議が移ってから浮上して来た様々な問題は、何も解決していません。今後も新たな事実がでてくる。追及していく事に変わりない。そして法律が出来ても、それを無効化する運動を広げよう。在日外国人・難民支援団体に限らない、様々な分野の支援団体、専門家、市民、学生による入管法改悪反対のアクションが、これまで類を見ない規模で、全国各地で開催されました。 たったひとり の意見でも尊重するのが民主主義です。まして、いのちにかかわる問題を多数決で決めるのが民主主義のはずはありません。 私たち は、市民社会のメンバー誰ひとりであっても排除されることを許容しません。 「送還忌避者」を国家が排除しようとするならば、市民社会は、全力でそれに抵抗し続けます。

2023年 6月16日
一般社団法人反貧困ネットワーク

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