国際人権法違反の入管庁の対応再収容を心配していた仮放免の友人が仮放免が延長されたとの連絡が来て、とりあえず胸をなでおろした。
今日は事務局を担当している【住まいの権利裁判】第5回期日、昨年3月11日!国家公務員宿舎から原発事故避難者11人が、家賃二倍請求と福島県から宿舎追い出しの違法行為によって受けた精神的苦痛に対する損害賠償を求め、東京地方裁判所に集団提訴をしている。昨年9月26日から10月7日まで行われた国内避難民の人権に関する国連特別報告者セシリア・ヒメネス・ダマリーさんの訪日調査。最終報告書が7月4日、国連人権理事会に提出される。
調査終了後の記者会見でセシリア・ヒメネス・ダマリーさんをこのように語っている。
「私に与えられた任務は、国連総会や国連人権理事会での決議に基づいています。できる限り国際人権法にのっとって、国内避難民の方々の状況を調べさせていただきました」 「国内避難民の方々は、避難指示の有無(強制避難か自主避難か)を問わず全員が国内避難民であり、他の日本国民と同等の権利・権限を有します。支援や援助を受けるうえでの区別は取り除くべきです。国際人権法に基づかない基準で決めてはなりません」福島県は、2017年3月末で区域外避難者への住宅無償提供を打ち切った。しかし、国際人権法にはそのような区別は存在しないという。
●今日の公判論点は
❶被告(福島県)が2017年3月末に住宅無償提供を打ち切り、国家公務員住宅についても2019年3月末で住宅有償提供すら打ち切った事についての違法性
❷被告(福島県)が原告(避難者)の親族を勝手に調べ上げて2020年12月に原告に無断で訪問して「退去をさせるよう働きかけた」事によるプライバシー権の侵害 以上二点に集約された。
●福島県の代理人弁護士の準備書面や意見陳述は当事者性がなく曖昧、宅地の除染率が60%、道路の除染率は32%と自ら書面報告、これで区域外避難者の帰還できない理由や不安を福島県が軽視して一方的に支援を打ち切ったことを自ら認めたといえる。県外に復興公営住宅や既存の公営住宅の住宅提供を国家公務員住宅に居住していた避難者に提供する努力を福島県は国に働きかけていない。明らかに「福島県民の居住権」を公共が放棄していたといえる。
●「プライバシー権の侵害」は殆ど論外、緊急連絡先の親族に連絡して圧力を加えることは生活保護の親族扶養照会も本人同意なしでは不可能、更に酷いのは緊急連絡先の親族が転居し連絡つかない場合に個人情報を勝手に調べ上げて別世帯を営んでいた親族宅の住所を調べ、勝手に連絡したことは重大な侵害行為といえる。「原告が退去しない場合は訴訟するからな」と脅しともいえる行為をしている。
●裁判長は「このような事実があったのか」を被告側代理人弁護士に求めた。次回期日にどのような反論ができるのか注視していきたい。いずれにしても安心して暮らす権利どころか「居住権」を親族まで包囲して奪う福島県の行為を裁判所は気づいている。
「人権よりも国益(県益?)」東京オリンピックまで避難者をゼロにする。そのことでどれだけの原発事故被害者の平穏な暮らしを奪ったか。今からでも遅くない。断罪しよう。
●次回の第6回公判期日は10月2日(月)15時より 東京地裁、多くの皆さんの傍聴支援をお願いしたい