前日の金曜日に1回目のワクチン接種をおこなった。日々の駆けつけ支援で初対面の困窮状態にある人々との面談、狭い相談部屋での生活保護申請同行、金曜午後の同行時に区議会議員からメールが届いた。「**区の感染状況が公開されているが、福祉事務所の職員がポツポツと、コロナの陽性になっています。狭い場所なので、くれぐれもお気をつけくださいね。ワクチン接種されましたか?とりわけ当事者は栄養不足などで抵抗力落ちてることもあるので、気を付けてください。」支援活動における感染恐怖を感じている。
★夕方にキャンセルの空きがある事を聞き、福祉事務所から接種会場に直行して1回目のワクチン接種をおこなった。脳内出血の大病を経験しているので躊躇していたが、支援現場の医療従事者から「瀬戸さんだからこそ必要なんだ」と背中を押してもらう。現在まで体調変化はない。良かった。支援現場では野戦現場が続いている。休めないし休みたくない。

緊急アクションの相談メールに上野から悲痛なSOSが届いた。40代のCさん、所持金300円、「カプセルに泊まってたのですが最近体の調子が悪くなり、仕事も探せずの日々が続いてましたお金も底をつきカプセルを出ましたがまだ体も本調子ではありません。自分ではもうどうすれば良いかわからない状態です。」幸いな事に、電話が繋がっている。電話の向こうでCさんに聞いた。熱は38度超え、味覚がないという。これでは会う事はできない。リモート相談に切り替える。土曜日なので福祉事務所は休みだ。保健センターに連絡するよう伝える。保健センターからは、「保険証がないため自費になる。お金も無いことを伝えたら来週にでも区役所に行って下さい」困窮状態にあり、保険証がない、家がないなど弱い状況にある人々は切り捨てられる。怖いのはネカフェに高熱でコロナ陽性と同じ症状にある人々が、狭い部屋で苦しんでいる。8月に入り急激に相談が来ている。病状回復した段階で生保申請同行した経験が2名いた。Cさんに電話で連絡、ビジネスホテルに泊まってもらった、月曜日朝に福祉事務所に連絡、フミダンの生活保護FAX申請も用いて即日、保護申請受理してもらい保健センターに連絡してもらい、受診してもらうしかない。現在も38度を超える発熱状態、明日からも対応が続く。今日の池袋のTENOHASHIの相談会でも発熱状態の困窮者が何人も来ていたと聞いた。共助ではどうする事ができない。

今日は困難案件が続く。北関東のある湖畔の地からSOSが届く。30代の男性Dさん、「コロナで雇止め、仕事が見つからず、7月にアパートを退去させられてしまい2ヶ月近く、猫と一緒にホームレスをしている。長い路上生活で飼い猫のストレスや体調も心配になっている。」このような場合は、生活保護利用をすすめる。制度を使ってアパート入居して安心してネコと一緒に暮らしながら生活再建をはかる。しかし犬猫部の稲葉剛さんに問い合わせたらボブハウスは満室だ。反貧困の支援者の多くはネコを飼っている。飼っているからこそ受け入れは難しい。我が家も3日前にインコにのキーちゃんを預かっている。柴犬「ゆい君」含め、狭いマンションが動物園状態になる。ペット付の生活保護申請同行は慣れ過ぎているがネコの一時居宅が悩ましい。東京都が用意するビジネスホテルでペットの同居は認められていない。反貧困犬猫部の雨宮処凛さんと緊急協議、以前にも利用した事があるペット同伴OKのプチホテルを予約、明日からの受け入れを開始、動物病院の健康チェックもおこない数日後の生活保護申請に備える事とした。

二週間前に都内でSOS対応した20代の青年Eさんから茨城県内のコンビニから「助けてほしい」と再度のSOS、所持金7円の状態、親に捨てられて施設で10代をくらす。飲食店で働くもコロナで休業中、家は失った。「もう独りじゃないよ」と言ったら泣いていた。親に捨てられずっと独りぼっちだった。でもこの時も就職先があると言って生保申請を拒んだ。SOSメールに気づいたのは21時、これから駆けつける事は遠すぎて厳しい。地元の友人の支援者に連絡しても誰ひとり連絡がつかない。Eさんからメールが届く。「何日も食べていない。苦しい」1時間以上経過した。22時30分に近づいている。ネットの重鎮でもある千葉の大野博美さんに連絡したら、地元の市民ネットの皆さんと連絡がついた。23時30分にEさんと会えた。携帯を持たないEさん、ネットの支援者の電話で会話した。8月6日に給料が入るとの事、再来週に面接ある。また生活保護は決断してくれない。Eさんにとって「福祉は冷たい存在」でしかなかった。この現実に言葉も出なかった。とりあえず「生きていてほしい」