❶午後から、日本協同組合学会第41回研究大会てオンラインシンポジウム」「協同組合運動 新たな段階へ ~レイドロー報告40年、学会創立40年、アイデンティティ声明25年を経て、GAFA支配に対抗するアフターコロナ時代の協同のあり方を考える~」、とても長いテーマです。登壇者は座長が大高研道さん(明治大学)、報告者は北川太一さん(摂南大学)、Osamu Nakanoさん(日本労協連)、そして私の報告要旨は、私の当日の報告は反貧困ネットワークでの困窮者支援活動の実践活動から視た、消費生協などの協同組合運動の課題、「コロナ禍で協同組合は何をしてきたのか」「協同組合が持つ資源が充分活用されて困窮者支援に取り組まれたのか」◎今後の期待を含めて、⓵地域における住民連帯運動に生協の参画が見えてこない。接着剤としての役割の重要性⓶協同組合陣営が協同組合同士で話ばかりしていないか⓷協同組合が持つ資源を活用して★地域住民連帯活動の接着剤としての拠点づくり★困窮者のための住宅協同協同組合★公的支援から排除された外国人の労働・生産と共同販売の拠点づくり◎今日の討論でも。1980 年に開催された ICA(国際協同組合同盟)第27回モスクワ大会におけるレイドロー博士が提起した「西暦2000年における協同組合」における思想的危機が現段階でも進行している。“協同組合が他企業と同じような商業的な意味では成功していても、それ以上のことを何もやらないとしたら、それで十分であろうか。もう一度、「西暦2000年における協同組合」の中での将来への選沢として4つの優先分野を生協がチャレンジするべきと思う。1.第一優先分野―世界の飢えを満たす協同組合 2.第二優先分野―生産的労働のための協同組合 3.第三優先分野―保全社会のための協同組合 4.第四優先分野―協同組合地域社会の建設◎Osamu Nakanoさんの報告は「プラットフォーム協同組合」事例が興味深い。Nakanoさんの報告を抜粋しおきたい。⓵コロラド州・デンバーで約 800 名のタクシー運転手が全米通信 労 働 組 合支部の支援のもとに「 Green Taxi Cooperative」を設立。37 ヵ国からの移民労働者を含む運転手達は各自 2,000 ドルを出資し、独自の配車アプリを開発して Uber に対抗して、当地のタクシー市場で約3分の1のシェアを維持、⓶「UP and GO」はニューヨーク・ブルックリンを中心に活動するハウスクリーニング労働者(南米等からの中高年移民女性が大半を占める)により協同組合方式で運営されている。2017 年からハウスクリーニング労働者と顧客をオンラインで繋げるマッチングサービスの提供を開始。営利企業の同業他社の場合は 20%から 50%の仲介手数料を徴収されるのに対して、たった 5%の手数料で単価交渉を含めた契約に関わる業務を一元的に引き受けている。これによりハウスクリーニング労働者は契約等に関わる煩雑な業務から解放され、収入も大幅に向上し、さらにパワハラ・セクハラ等の顧客とのトラブルも減少した。米国社会でも最も弱い立場に置かれがちな中高年移民女性をエンパワーメントするプラットフォーム協同組合として注目を集めている。

❷4時間に渡るシンポジウムを終えた。都内5か所からSOSが来ていた。私は4か所を19時から回った。大塚→東十条→新宿→渋谷の順番で大雨の東京の街を駆ける。銀座の日本料理店が潰れてしまい家を失った料理人の方、不動産屋さん、自分が現在のような状況に陥るとは考えてもみなかったという。最後に待っていた渋谷の相談者には50分待ったが、会えなかった。携帯電話が止まっている。到着した時間が遅すぎた。申し訳ない気持ちで一杯だ。SOSが多過ぎた。