❶ コロナ感染人数の大幅減少、緊急事態宣言・蔓延防止条例終了以降、緊急アクションの相談フォームにおけるSOSが減少している。住まいを失った相談者のSOSから特例貸付金などが上限いっぱいで借りれない。生活保護申請条件である所持金が基準金額を超えているなど制度の狭間に置かれている。生活保護を利用しているが、支給額が少なく生活が苦しい。様々な困難が重なり、どこから手をつけたら良いのか判らない。相談件数は減少しても相談内容は深刻だ。SOS対応を終えて夕方に反貧困ネットワークの事務所に戻る。女性スタッフのAさんが深刻な相談者の電話を傾聴しながら対応している。Aさんは昨年11月に所持金1円の状態で私が駆けつけた。1年が経過して反貧困ネットワークの会計や会員管理業務を担い、最近は生活保護申請同行や通院同行もおこなってくれている。当事者であったからこその相談者の苦しみや哀しみを知っているからこその「気づきと配慮」私には真似できない。

❷今日はSOS対応に加えて5名の電話相談、相談時間が全て長い。複合的な困難に加えて、「死んでしまいたくなる孤独」が背景にある。コロナが収まっても「孤独」は解決されない。そして最近多いのは、「拘留経験」がある相談者の対応が急増している事だ。貧困ゆえの窃盗や障害事件、再び社会に戻っても、世間は冷たく家族からは断絶され、金もなく出所させられ、たちまち貧困に陥る。生活保護を利用しても就職も難しい。「死んでしまいたくなる孤独」と貧困に直面して現状を打開する事は大変だ。刑事施設からの出所後、社会復帰に向けた公的な支援はほとんどない。お金も住居もない状態から社会復帰を目指さなければならない。再犯してしまう出所者の多くは、居場所がなく、誰の助けも得られない状況、社会復帰には支援が必要。受刑者・出所者たちを社会から排除し、孤立させ、再び罪を犯さざるを得ない状況へと追い込んでいる。受刑者・元受刑者の社会復帰支援を行うNPOとの連携をはじめている。一緒に問題解決に向けて動き出そう。

➌夕方は、「コロナ被害相談村実行委員会」のZOOM打ち合わせ、いよいよ年末年始がやってくる。様々な支援団体と連携して、切り目なく、食糧配布と相談会を開催して年を越す。寒波の年末年始に宿泊場所を確保できるように、飢える事なく必要な公的支援が受ける事ができるようにしていきたい。