●2022年3月11日東日本大震災と福島原発事故から11年を迎えた今日の14時、国家公務員宿舎から追われようとしている11名の原発事故避難者が、福島県の違法行為によって受けた精神的苦痛に対する損害賠償を求め、東京地方裁判所に集団提訴をしました。

●自ら避難者でありながら支援者として命がけで闘う村田弘さん、熊本美彌子さん、大賀あや子さんをはじめとした原発事故被害者の皆さんと「原発避難者住まいの権利裁判を支援する会」を結成、井戸謙一弁護団長を先頭とした6名の弁護団と共に、私は事務局として11名の原告を支える為に頑張る決意です。

●福島でのささやかな日常、家族や知人・友人とのつながり、豊かな自然、ふるさとでの暮らしの何もかもを突然奪われた喪失感。避難先での孤独と生業の喪失、非正規の仕事しかなく経済的困窮、2015年6月15日、内堀福島県知事は、国と協議の上、2017年3月3末をもって区域外避難者に対する応急仮設住宅の供与を打切り、延長しないことを決定。その結果、原告ら区域外避難者は、次の3つの選択肢、①避難元の福島県等に帰還する、②避難先において公営住宅に入居する、③避難先において自力で住居を確保する、のいずれも選択できず、避難先である国家公務員住宅から退去できず、やむなく、福島県が提案した激変緩和措置のセーフティネット契約を締結して急場を凌ぐしかなかった。2年間のセーフティネット契約が終了した2019年4月1日以降、福島県は原告らを不法占拠者としてみなし、住居からの退去を求め、退去しない場合には約定の家賃の2倍の損害金を支払えと催促を続け、生活再建の目処が立たない原告らを追い詰めた。避難生活を襲うコロナ禍。二重三重苦の中で、立ち退きと家賃2倍相当の「懲罰金」の支払いを迫られ続けて2年半。そればかりか、2020年暮れには親族宅に退去を促す書状を送り、県職員が訪問して圧力をかけるという挙にまで出た。これらが当事者をどれだけ追い詰めたか、

●原発事故避難者住まいの権利裁判で求めること1))避難者の生活実態や意向を把握することなく「原発事故子ども被災者支援法」「国内避難民指導原則」に反して2017年3月末で区域外避難者に対する応急仮設住宅の供与(住宅無償提供)を終了させた」ことは「国際人権法」に照らしても違法であり、その後も住宅支援をすべて打ち切り、更なる生活困難に追い込んだ違法性2)福島県が避難先で災害復興住宅を建設しなかった違法性3)2019年4月1日以降、避難者の合意を得ることもなく一方的に継続入居を拒否し退去できなかった避難者に、「不正入居者」とみなし2倍相当の損害金請求をおこない続けるなど、嫌がらせをした違法性。原告の方々をここまで追い込んだ責任は、福島県とこれを陰で支えた国にあると私たちは断じます。原告全員が、被告職員の違法行為により精神的な苦痛を受け、1千万円の精神的損害を被った。本訴ではその一部請求として各自百万円の損害の賠償を求めます。●今日は11時より復興庁に出向き、【原発避難者への懲罰的な「2 倍家賃」請求を止めてください】署名の最終提出をおこないました。累計47,029名の賛同署名が、福島県内外と国内外から寄せられました。対応した参事官補佐は悪びれることなく冷淡な対応に終始、「私たちは住宅説明会など充分対応してきた。」やまて福祉財団などに丸投げして単に民間のアパート情報を紹介するのみ、困窮している経済状態や職場などの状況にも特別配慮する事もない。本来の役割は公営住宅入居斡旋や初期費用の援助などすべきではなかったか!代替え住宅を用意せず「退去せよ」あまりにも無責任な対応を続けてきたのだ。

●12時より衆議院第一議員会館で開催された「原発事故子ども被災者支援法国会議連総会」に特別参加、、私が事務局長を担う避難の協同センター設立以降、避難者の声を聴く会に通い続け、重ね続けた政府交渉と復興特別委員会で復興大臣を追求し続けた山崎誠議員が「政治の責任として解決できずに裁判をさせるに至って申し訳ない」引き続きの連携をお願いします。原発事故被害者切り捨ては「政治の責任」今日は昨年3月に脳出血で半身麻痺を強いられながら復活した大河原雅子議員と再会、脳出血の先輩としてリハビリによる希望を伝えた。車椅子や不自由だからこそ見える社会や街の生きづらさからの政策提案、頑張り過ぎずに頑張ってほしい

●14時からの東京地裁での入廷行動を終えて15時より衆議院第一議員会館に戻り、「原発事故避難者住まいの権利裁判提訴報告集会」を開催した。井戸弁護団長、柳原弁護士の訴状説明、福島から会の代表世話人を務める武藤類子さん、作家の渡辺一技さんからの連帯挨拶など、最後に原告のMさんが急遽だが「お礼の挨拶」をしてくれた。親族訪問などの兵糧攻めにあい分断され傷だらけにされている中での発言、絶対に守り続けないといけない。私たちは、人が人として生きる最低要件である「住まいの権利」を確立するため、この闘いを最後まで支える続けることを宣言します。そして、一人でも多くの皆さまのご理解とご支援を呼びかけます。

●集会中にも3名の困窮状態にある相談者からのSOS電話、3名とも所持金も枯渇して住まいがない。集会後に反貧困ネットワークの事務所に戻り、精神的に追い詰められた女性の相談対応、ネットで見知らぬ人からお金を借り続け追いかけられている女性からの悲鳴も連続している。コロナ禍の長期化で弱き人々の多くの状態がどんどん悪化している。ここ数日、SOSが急増している。連日、テレビの画面に流れるウクライナの惨状、 乳飲み子を抱き、幼い子の手を引く母親。ごった返す避難所。少ない食料を分けあう人々…。人が人として生きる権利が壊されていく。胸が引き裂かれそうだ。